みもざ

とある会合にて。

「男じゃないと」
「女ではね」
という発言が、複数の男性から出た。
新年度の役員を決める席だった。

そうか。
未だコレですか。
地方は残念ながら、まだまだ男性至上主義。
特に、学校でしっかり教わらなかった年代は、男性優位を押し通そうとする。
たとえ公の場で声に出さなくとも、潜在意識の底辺で、「男は外で働き家族を養っているので偉い」と考えている年配男性は大勢いるはず。
「三歩下がって」を女性の美徳とする、いかにも日本らしい。

でもねぇ。
狭い視野の中で生きた、ただそれだけの人よ、と割り切れない。
モヤモヤした葛藤が、実は己の中にある。
「女性はこうあるべき」と受けた昔の教えと、国内外で活躍する現代女性の言動と。
自分の羅針盤が現代版に更新済みだとしても。
根強く男尊女卑の考え方があるのは、今はまだ過渡期で仕方が無いことと、自身が認めているからだ。

私が考える、遠い遠い先の未来。
人類は、長寿の女性のみの雌雄同体となり、自分の生み育てたいタイミングに合わせての出産や、そもそも出産は自由意思による選択。
職業は、現在既に多職種で活動しているのだから、オートメーション化が進めば、力仕事だって問題なし。
いや。ムキムキ腕力もありうる。
進化を続け、いつか本当にそんな世界となるやもしれません。

3月8日。
今日は国連が定める、「国際女性デー」です。
どれほど高い地位や役職にあろうと、大富豪だろうと、人類は全て母親から生まれる。
父親から生まれることは出来ないのだ。
生物学的には、女性に選ぶ権利があるのだという事を、男性の皆様はどうぞお忘れなく。

そして。
現実を嘆き、文句ばかりじゃ前進せず。
世界中の人々が反戦を訴える中、EU史上初の女性委員長である、ドイツのウルズラ・ゲルトルート・フォン・デア・ライエンさんのEU議会での演説を聞き、心がふるえた。
自分の言葉で話す女史を、同姓として誇らしく思う。

さぁて。
ミモザを飾ろう。


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